GELATIN vol.001

GELATIN 001 COVER

どうしてそんなタイトルをつけるの?
と聞いてくるひとはほぼいないし聞かれたとしてもなんとなくとしか答えられないのだけれど、なにかにタイトルをつけるのは割と楽しいことだと思っている。
で、ゼラチンとつけてみた。

さて。友人がほとんど居ないせいだと思っていたのだがこの数年、休みの日でもあまり外に出て行かなくなった。もちろんコロナなんかも原因のひとつにはなるのだけれどいちばんの理由は実のところ年齢だと思う。以前はカメラさえ持てばひとりで少し遠くまで出かけて行ってちゃんと帰ってきたのに。
いまはそれが出来ないことを仕事のせいにしている。
体調万全でないとフルタイム残業ありの仕事と向き合えない気がしてきたのだ。
若い頃とは体力も視力も違う。
遠くまで出かけたら1日はゆっくりしたいなぁなんてゆるいことを思ってしまう年齢になったのだ。
写真を撮ること創ることが仕事だったらよかったのに。
などとつまらないことをブツブツ言ってるばかりでもさらにおもしろくなくなるから、家の中、部屋の中で、撮ったものを今回のテーマにしてやってみようと思う。

表紙にした写真はある日のおやつ時間のテーブルの上である。
ボンヌママンのビンに入れたのはプリン。
卵を割ってあれこれ混ぜて濾して蒸してつくるやつじゃなく100円ショップでも売っている、箱に入った粉に牛乳を入れて混ぜて鍋に入れあたためてそして冷やすという簡単なものなんだけど、付属のカラメルが子供の頃たまらなく好きだった記憶が残っていて大人になってから久しぶりにそれを再確認したのだ。そういえば前にも書いたことあるよね。
バケツプリン、いける。いけるけど健康診断で引っかかりそうだからバケツはやめておいた方がいいはずだ。

ガラスのカップに入っているのはルイボスティー。
この写真を撮った頃はハマっていたのだルイボスティーに。
濃く入れた緑茶にハマったりミルク入りの紅茶にハマったり。プリンにハマったり。
ハマりがちの人生なのだきっと。
ココアにハマったこともなんなら砂糖をたっぷり入れたインスタントコーヒーを飲み続けたこともあった。
ハマって飽きる、この繰り返しなのだ。
話が違う方向に向かうのも年齢のせいだきっと。
同じ年の友達がいたらわかり合えるのになあ。もう。

そして白い蓋のビンは大好きweck。
大好きっていうほど数が揃っていないので買い足したい。
さきほど書いたプリンのカラメルソースを入れた。
これをひと匙すくってプリンにかけて食べるのだ。至福。
大好きと言えばプリンを入れたボンヌママンの瓶はかなり溜めすぎて家にある食器棚を圧迫している。
しかしながら絶対捨てられない。だっておフランス製だよね。
あ、weckはおドイツ製だっけ。
高級ブランドバッグやお洋服でなくてもカブれたり、安くて美味しいものにハマれたりする自分ってなんて幸せなオバはんなのだろう。

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茨城県にあるインテリアショップで買ったトレイ。
机の上でごちゃごちゃしたものを抱え込んでくれてる。
トレイももちろん気に入ったけれど、心惹かれたのはロゴのシールでこれは絶対剥がさない。
ボロになってもきっとかっこいいはず。

GELATIN 001 PAGE_02

角砂糖。角はおだやかで丸みがあってなんだかかわいらしくて瓶に入れて眺めてた。
基本、コーヒーや紅茶に砂糖は入れないから長い間キッチンのカウンターに置いてあったのだけれど、ある時肉じゃがに入れる砂糖を切らしてしまっていてこのかわいいコを入れてしまった。
かわいいコ入りの肉じゃが。味はふつうだった。。

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雑貨店で買ったはずのドライフラワー。
なんていう花なのか。自分でははなかんざしだと思っている。
B型の自分と長いこと付き合っているから多分これははなかんざしではないのかもしれないとも思っている。
スマホのgoogleアプリで写真を撮ったら大概のことは教えてくれるの知ってるけど、あえて調べない。
誰ひとりこれはなんて言う花なのかわたしに尋ねてこなかったから困りはしないのだ。
たとえば今後尋ねられたりしたらもちろん知らないと答える。
知らないと答えるけれどはなかんざしだと思い続けるのだ。

GELATIN 001 PAGE_04

このビスケットの箱を見た時にときめいたのだ。
シンプルなものを選びがちなオババであるが、時々、なんて可愛い色なの!と思うのが水色のパッケージで、このビスケットも先日行ったカフェのマラサダが入れられた箱もなんだかとても可愛い水色だったので買ってしまった。
パケ買いバンザイ。3年ほど眺めたら捨てる。(お菓子の箱だからね、シミがちょっとついちゃった)ちなみに30年近くなるんじゃないかと思われるキャンベルのスープの缶詰も(これは水色じゃなかったね)ある。
これはあるのです、捨ててないのです。
10年くらい前にインスタグラムで話したフォロワーさんにあげるね、と言ったのでいつか届けなくてはと思っている。
中身入りだ。
(他のパケ買いしたお菓子はちゃんと美味しく食べてるよ)

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ヒョロヒョロなドライになってしまったけどこれは間違いなく花かんざしの花である。
寒さが少しやわらかくなった頃にお店に行くと鉢植え用のものが売っていて買ってくる。
春の楽しみのひとつになるのだ。
季節の楽しみ方って子供の頃は全身で感じていたけれど忙しい大人になってしまうとなかなかちゃんと浸れなく今思うと少し損をしていたかもしれないと感じてしまう。
そしてこの年齢になって思うのは、春にはとにかく花だ。団子は冬でも食べられる。
花を植えたり散歩の途中で眺めたりして春だなあとひとりごちればそれでなんかちょっと良い感じ。
そうやってぼんやりした幸せを溜めていけば良いじゃないか。
そしてドライにした花は『なんかちょっと良い感じ』の思い出なのだ。

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